ドイツのSP盤。戦前のVPOとの共演のワルターによるレオノーレは現代でも通じる名演奏、そして珍しいロゼ―指揮のアテネの廃墟も柔らかい音が特徴の名演奏。
推薦度:★★★★☆☆☆ 録音の古さからワルターならば後年の演奏を推すべきかも。立派だが
秘蔵度:★★★★★★★ とにかくロゼ―の指揮は珍しい
目次
ベートーヴェン 序曲レオノーレ第3番 (Beethoven Leonora Overture No.3)
指揮:ブルーノ・ワルター ウィーンPO (Cond.: B.Walter, Vienna PO)
推薦度:★★★★★☆☆ 録音の古さからワルターならば後年の演奏を推すべきかも。立派だが
秘蔵度:★★★★★☆☆ 比較的手に入りやすい演奏。
ウィーンフィル特有の柔らかい音がSPからでも確認できる。スマートながら音も十分になりきり活きた演奏になっている。途中のフルートの清々しい響きなどとても魅力的。ワルターはこの頃はテンポが速く颯爽としているが、音楽が固くなっていないのはオケとの良好な関係があってこそなし得たものだろう。名演奏である。
ベートーヴェン アテネの廃墟序曲 (Beethoven Die Ruinen von Athen Overture)
指揮:アーノルド・ロゼ― ウィーンPO (Cond.: A.Rose Vienna PO)
推薦度:★★★★★☆☆ ウィーンフィルの優雅さが古い録音からも伝わってくる
秘蔵度:★★★★★★★ ロゼ―の指揮はかなり珍しいのでは
珍しいロゼーが指揮を振った演奏。弦楽奏者だけに弦の扱いが上手いことに加え、自分のオケのことは知り尽くしているという感じのバランス感覚が素晴らしい。木管の浮き上がらせ方など秀逸。全体的柔らかい響きで、指揮としての味は味は加えずオケの機能を十分にいかした、とにかくオケの上手さが光る名演奏。