日本の初期盤。1950年中頃のプレス。盤は重いが音も重いのはこの頃の日本のロンドンレーベルの特徴か。でも聴けば聞くほど味が出てくる音でもある。
推薦度:★★★☆☆☆☆ 名演が多い中少々きついかも。特に歌手が。
秘蔵度:★★★★★☆☆ ヴォルフの指揮は貴重
ビゼー 歌劇「カルメン」 (Bizet Carmen)
指揮:アルベール・ヴォルフ パリ・オペラ座O、合唱団、S:ジュザンヌ・ジョヨル、A:ジャニーヌ・ミショー、Ten:リベロ・デ=ルカ、Bs:ジュリアン・ジョヴァネッティ (Cond.: A.Wolff, Paris Opera Comique O and Cho, S: J.Joyol, A: J.Micheau, Ten: L.de Luca, Br: J. Giovannetti)
推薦度:★★★☆☆☆☆ 名演が多い中少々きついかも。特に歌手が。
秘蔵度:★★★★★☆☆ ヴォルフの指揮は貴重
この曲はやはり歌手が重要だが、この演奏ではそのソロ歌手たちが意外と個性がなく、特に男性陣が吹っ切れないところだったり、声量はあってもふくらみというか深さ、強さというものがなく少々残念。ただ曲に合わなかったということかもしれない。オケはこの曲特有の熱気というものはなく田舎風ながら優雅。録音当時は70歳を超えるベテランだけにさすがに全体のまとめ方はうまい。盛り上がるところは十分に盛り上げるし、合唱とのバランス感覚など、素晴らしいと思う。それだけに歌手がもう少し調子良ければと思う。これはヴォルフの演奏を聴くカルメンと言ってもよいだろう。オケが上手すぎないのも良い。味が染みんでいるというか、歌劇慣れしていて歌手を邪魔せず主張するところがうまい。