英Columbia。スパイラル。1950年代中半から後半のプレスだろう。

ゴージャスなバロック音楽とサリヴァン、エルガー、チャイコフスキーと脈略がないが楽しめるアルバム。

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

ヘンデル 序曲ニ短調(エルガー編曲) (Handel Overture Arr.Elgar)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

ヘンデルの曲が原曲だが重厚なサウンドにエルガーが書き換えているので誰の曲だかわかりにくいものになっている。とはいっても演奏は現代では聞くことができない荘厳なバロックなので貴重。ロンドンSOの重心が低い音もなかなかどすが効いていてい良い。

バッハ G線上のアリア (J.S.Bach Air)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

普通ならしっとりさせるこの曲を結構大きめながらで武骨に進めるのは珍しいのでは。幻想的な雰囲気はなく弦楽器を生っぽく鳴らし、ずり上がるような音の合わせ方も出てきて、妙な雰囲気のG線上のアリアとなっている。

バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番~ガボット(ウッド編) (J.S.Bach Gavotte)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

さすがにこの曲を弦楽合奏で聞くには違和感がある。しかも演奏は重心が低く軽やかさが全くなく堂々としすぎていて、メロディは原曲通りだが全く違う雰囲気を醸し出している。妙に凝った編曲より潔いかもしれないが。もう少し軽やかでスピード感があってもよいだろう。

ヘンデル オラトリオ「ソロモン」~シンフォニア「シバの女王の入城」 (Handel Sinfonia from Solomon)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

現代では聞けないゴージャスなヘンデル。少し型に力が入っているというかカクカクした感じ。短く刻むオーボエがなんとも言えない雰囲気。こんな吹き方できるの?カエルみたいな音が面白い。しかも二本のオーボエがここまで妙な雰囲気まで一緒という芸が凄い。

ヘンデル オラトリオ「オケイジョナル」~行進曲 (Handel March from Occasional)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

堂々と柄の大きな曲であり演奏である。壮麗という感じは録音のせいかあまりしないが、トランペットをはじめ金管が輝かしい。どのパートも音の始まりと終わりまで同じ太さを維持して音符一杯に音を鳴らしきる。

サリヴァン 序曲「舞踏会で」 (Sullivan di Ball Overture)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

ウィンナワルツならるイングリッシュワルツ。優雅さが少しこちらは角ばって、燕尾服にシルクハットで手品を見せながらゆったり踊るかっこいいマジシャンのような感じ。演奏はさすがに自国の曲だけに自分のものにしている感があり安心して聴ける。

エルガー 夜の歌 (Elgar Chanson de Nuit)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

初めから夕刻とは思えないはっきりした音。曲自体はまさに夜なのだが演奏はゆったりとした平日の午後、メロドラマを見ているという感じか。

チャイコフスキー スラヴ行進曲 (Tchaikovsky Slavonic March)

指揮:ジョージ・ウェルドン ロンドンSO (Cond: G.Weldon, London SO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ 表情は多少硬いのでウェルドンファン用か
秘蔵度:★★★★★☆☆ 結構いい加減で面白い演奏

低音の刻みがかなり不気味に始まる。トランペットが入ってくるあたりからパーっと開けてくる、リズムの刻みは相変わらず不気味に響く。そして、いちいちステップを踏んで盛り上げるのなんて、面倒くさい、と言わんばかりにカットしてしまったり、滑らかさがない木管が実に危なっかしかったり、最後はシンバルをはじめ打楽器が1812年の大砲のように鳴らして締めくったり、なんとも凸凹でいい加減なスラヴ行進曲で楽しい。