なんとドイツグラムフォンながら指揮者とオケの名前がどこにもない。歌手は有名人ばかりなのに。演奏も全体的に素晴らしいのに。
1950年代中頃から後半のドイツグラムフォン盤。難と指揮者不明。
推薦度:★★★★★☆☆ 名歌手揃いで素晴らしい歌唱
秘蔵度:★★★★★★★ 指揮者誰だろう。オケは?こんな演奏あったのかと掘り出し物
モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」~抜粋 (Mozart Le nozze di Figaro~Excerpt)
S:アンネリース・クッパ―、S:マリア・シュターダー、S:エルフリーデ・トレチェル、
Br:ヨゼフ・メッテルニヒ、Bs:ヨゼフ・グラインドル (S: A.Kupper, S: M.Stader, S: E.Troetchel, Br: J.Metternich, Bs: J.Greindl)
推薦度:★★★★★☆☆ 名歌手揃いで素晴らしい歌唱
秘蔵度:★★★★★★★ 指揮者誰だろう。オケは?こんな演奏あったのかと掘り出し物
本当にいったい誰の指揮によるどこのオケなのだろうか。クッパ―の記録からすると、ライトナー指揮のヴュルテンベルク歌劇場あたりか。もしくはトレチェルの記録からすると、レーヴェライン指揮のドレスデンシュターツカペレかもしれないが、こちらは1949年録音とあるので、音としてはもう少し新しく聞こえるので違うのではなかろうかと。
いずれにしても、グラインドルのフィガロ、シュターダーのケルビーニ、トレチェルのスザンナ、メッテルニヒのアルマヴィーヴァ伯爵、クッパ―の伯爵夫人と、なんとも魅力的な配役で、なぜこれが埋もれてしまったのか。それはそのあとグラムフォンとしては、フリッチャイの全曲盤、そしてそのあとライトナー指揮ベルリンフィルの抜粋盤と出たからか。しかし忘れ去られるには非常に惜しい。シュターダーは、そのあとの両盤では伯爵夫人なので、ケルビーニとしては珍しいし、皆うまい歌を聞かせてくれる。ドイツ語というあたりも注目されにくい部分だが、これは掘り出し物の名演奏だと思う。