東芝の赤盤。1960年前半~中頃のプレスと思われる。音は少し乾き気味だがそれほど気にならない。
推薦度:★★★★☆☆☆ 現代のオケや録音技術にくらべるとこのくらいか
秘蔵度:★★★★★★☆ 日本人として貴重な記録である。
團 交響曲第2番 (Dan Symphony No.2)
指揮:上田 仁 東京SO (Cond.: M.Ueda, Tokyo SO)
推薦度:★★★★☆☆☆ 現代のオケや録音技術にくらべるとこのくらいか
秘蔵度:★★★★★★☆ 日本人として貴重な記録である。
日本が誇るシンフォニスト(という言葉があるのかどうか)、團伊玖磨の交響曲2番は、大河が流れるような堂々とした一楽章。静寂な部分から湧き上がってくる音楽は雄大で素晴らしい。上田指揮の東京交響楽団も使命感を背に熱演を繰り広げていて名演奏である。日本人だから少し贔屓目にはなるがそれでも素晴らしい。二楽章はゆったりとしたテンポで和を感じるが交響曲となっているだけに少し厳めしいところがなかなか良い。これは上田とオケのアプローチの仕方にもよる。交響曲だけあっておいそれと緊張は緩めない。そして終楽章はノリノリのリズムでオケを発散させる。そして一楽章の旋律が回帰され堂々と締めくくる。この楽章でも上田は状態の良い東京交響楽団を十分に鳴らしきり風格のある演奏を聞かせる。全曲通して聴いてみて、日本が誇る交響曲で日本が誇る名演奏だと感じた。