米LONDONレーベル。英プレス。1950年代のプレスだろう。スパイラル
シンフォニー・オブ・ジ・エアが来日した時に、ウォルター・ヘンドルと一緒に帯同したソーア・ジョンソンの数少ない記録のうちの一つ。この指揮者はシンシナティSOを10年以上指揮し、そのレベル向上に貢献したとある。この録音からもオケのレベルが高いことがわかるし、ジョンソンのまとめ方のうまさもうかがえる。ちなみに前任者はユージン・グーセンス、後任者はマックス・ルドルフ。
推薦度:★★★☆☆☆☆ 良い演奏だがモノラルということもあり推薦度としては普通
秘蔵度:★★★★★☆☆ 珍しいジョンソンの中々興味深い名演
シールやらスタンプがあるためジャケット写真は一部のみ
グリーグ 組曲「十字軍の兵士ジグール」 (Grieg Sigurd Jorsalfar)
指揮:ソーア・ジョンソン シンシナティSO (Cond.: T.Johnson, Cincinnati SO)
推薦度:★★★☆☆☆☆ 良い演奏だがモノラルということもあり推薦度としては普通
秘蔵度:★★★★★☆☆ 珍しいジョンソンの中々興味深い名演
屈託のない響きがモノラルながらうかがい知れる。弾力があるリズム感覚は、当時のアメリカのオケ、セルやライナーに通じるような気がする。感情もしっかり込めつつ少し硬めに縦の線をそろえていて真面目一辺倒な演奏だが、当時のシンシナティのオケの実力も高く、当時と録音する人が少なかったと思われるこの曲を大変わかりやすく紹介している。北欧の寒さという感じは全くせず、特に後半のハリウッド映画のような垢ぬけた明るさとノリを持った演奏は楽しい。
アルヴェーン スウェーデン狂詩曲第1番(夏至の徹夜祭) (Alfven Svensk rapsodi)
指揮:ソーア・ジョンソン シンシナティSO (Cond.: T.Johnson, Cincinnati SO)
推薦度:★★★☆☆☆☆ 良い演奏だがモノラルということもあり推薦度としては普通
秘蔵度:★★★★★☆☆ 珍しいジョンソンの中々興味深い名演
中々雄大な曲であり演奏である。もっと知られてもよいだろうし演奏されてもよいと思う。なんとなくサザエさん風な出だしも楽しいし、途中の木管やハープの響きがきれいだし、テュッティでの輝かしい金管や、舞曲での活き活きとした弦楽器など、オケのレベルも非常に高く、作曲者アルヴェーンがまだ存命だった時期の録音で、さぞ自身も喜んだであろう演奏になっている。いや、もしかしたらスウェーデンという印象が全く浮かばない演奏でもあるので、どうだか怪しいかも。いずれにしてもなかなかの好演奏である。