米Victor Living Stereo。溝あり。1960年代中頃のプレス
推薦度:★★★★★★☆ ゴージャスなブラームスが好きな人はぜひ
秘蔵度:★★★★★★☆ 何もお堅いだけがブラームスではない。
ブラームス ピアノ協奏曲第1番 (Brahms Piano Concerto No.1)
P:アントン・ルービンシュタイン、指揮:エーリッヒ・ラインスドルフ ボストンSO (P: A.Rubinstein, Cond.: E.Leinsdorf, Boston SO)
推薦度:★★★★★★☆ ゴージャスなブラームスが好きな人はぜひ
秘蔵度:★★★★★★☆ 何もお堅いだけがブラームスではない。
ゴージャスで明るいラインスドルフの伴奏、完璧なるロマンティシズムのルービンシュタイン。日本人好みのブラームスとは多少かけ離れているからか、一般的にあまり評価が高くないと思うが、ボストンの各パートのプロフェッショナルな音でゴージャスながら柔らかい感触の中で、ショパンのような節回しで、明るく元気な演奏は、他では聞けないこの名曲の一面を描き出している良い演奏だと思う。
ボストン響は、ミュンシュ時代、勢いがあり攻撃的で迫力のある音をよく出していたが、それがまだ身についているようで、カチッとしたい指揮者ラインスドルフの要求を時に無視しているかのようにその音が出てしまうあたりがなかなか面白い結果を生み出している。
ルービンシュタインはブラームスというより常にルービンシュタインそのものを感じさせる。弱音の時もはっきり鳴らし、他の人だったら一生懸命弾かないとならない難所も、軽々と弾いてのけてしまい、さらに雲一つない晴天のような明るさで自由奔放なピアノを聞かせてくれる。