英国BBCのLP。1970年代のプレス
推薦度:★★★★★☆☆ 得意のショパンで安心して聴ける
秘蔵度:★★★★★☆☆ この録音もしかして珍しいのでは?
ショパン ノクターン集(第6番、8番、11番、16番、20番) (Chopin Nocturnes)
P:ヴラド・ペルルミュテール (P: V.Perlemuter)
推薦度:★★★★★☆☆ 得意のショパンで安心して聴ける
秘蔵度:★★★★★☆☆ この録音もしかして珍しいのでは?
穏やかで少し影があるような音色がまさしくノクターンにふさわしい。1970年代のBBCの放送録音のようだがペルルミュテルのこの時期の録音はあまり数は多くないので貴重ではないかと。落ち着いた雰囲気と少し緩むテンポ感が自然と流れて凄い演奏だと思う。
第20番では、初めの前奏は音を切り気味。少しペルルミュテルらしからぬ硬さが残るような気がするが、主題に入ってからは、絶妙なテンポの緩急と音の強弱で穏やかに包み込む。ロマンティックだが情に溺れすぎず、昔を懐古するような雰囲気でこの曲でも有数の名演奏ではないかと思う。
ショパン 練習曲集(作品10~第2番、6番、9番、10番、作品25~第4番、5番、6番、7番、9番「蝶々」) (Chopin Etudes)
P:ヴラド・ペルルミュテール (P: V.Perlemuter)
推薦度:★★★★★☆☆ 得意のショパンで安心して聴ける
秘蔵度:★★★★★☆☆ この録音もしかして珍しいのでは?
一音一音が柔らかく丸みを帯びた音ながらはっきりしている。ショパンをよく弾いたペルルミュテールだけに、自然体で曲が身に沁みついていて安心して聴ける。何気ないテンポの揺れやニュアンスが織り込まれているがそれを意識させない流れの良さを感じる。
作品25~第9番「蝶々」は、短いながら難しい曲。鮮やかに軽々とした演奏が多い中、ペルルミュテールは、蝶々という感じを無理に出さずに、落ち着いて進めていく。ふわっとした雰囲気がなかなか他では聞けないもので、心地よい好演奏になっている。