仏Club National du Disque。1960年代前半のプレスと思われる
推薦度:★★★★☆☆☆ 整った演奏
秘蔵度:★★★★★★☆ モラルトの悲愴は珍しい
目次
チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 (Tchaikovsky Symphony No.6)
指揮:ルドルフ・モラルト ウィーン音楽祭O (Cond.: R.Moralt, Vienna Festival O)
推薦度:★★★★☆☆☆ 整った演奏
秘蔵度:★★★★★★☆ モラルトの悲愴は珍しい
まとまりが良い演奏。そういうとモラルトが平凡な指揮者であるかの如く聞こえてしまうが、ゆかりが深かったウィーン交響楽団のメンバーが多くいたとはいえ、録音用に組まれた臨時オケをここまでまとめる力は凄いと思う。テンポの移り変わりがありつつそれが必然に聞こえてくるのは素晴らしい統率力だと思う。まあ、名曲だけにあともう一歩迫力や表現の踏み込みが欲しいのも事実だが。
チャイコフスキー 憂鬱なセレナード (Tchaikovsky Serenade Melancolique)
Vn:リヒャルト・アーロン、指揮:ルドルフ・モラルト ウィーン音楽祭O (Vn: R.Aaron, Cond.: R.Moralt, Vienna Festival O)
推薦度:★★★★★☆☆ 独特な演奏
秘蔵度:★★★★★★☆ 初めて聞くヴァイオリニストだがなかなか味がある
独特なテンポ感や節回し。そもそもオケの出だしも妙な速さ。そのあとのソロのメロディはじっくりポルタメントもかけながら歌う。また途中で長調に変わるや否や急ぐスピード。とはいっても速さを感じることはなく、軽やかさをうまく表現している。全体的にアーロンのヴァイオリンがそっと寄り添うような音色でなかなか良い。このヴァイオリニストは初めて聞くが、いたって普通な感じなのだが、どこか惹かれる演奏。