独Bertelsmann Schallplattenring。1960年代中頃のプレスだろうか
推薦度:★★★★☆☆☆ 手堅い演奏
秘蔵度:★★★★★★☆ マツェラートの交響曲は珍しい
ベートーヴェン 交響曲第7番 (Beethoven Symphony No.7)
指揮:オットー・マツェラート ヘッセン放送SO (Cond.: O.Matzerath, Hessichen Radio SO)
推薦度:★★★★☆☆☆ 一般的にはもう少し躍動感が欲しいが手堅くまとめた好演奏
秘蔵度:★★★★★★☆ マツェラートはとても珍しいと思う
49歳で日本で死去した知られざる指揮者だが、読売日本交響楽団の常任としてもう少し長く生きていれば評価された指揮者だろう。テンポはゆっくりで音をじっくり鳴らす。バランスやまとめ方がうまくなかなかの腕前。多少野暮ったい感じがするが、その遅めのテンポでも停滞することなく重心を低くしっかり前に進む。フィナーレも外的な効果は狙わず、様式を保ちそれでいて音を強く硬く鳴らし終わるあたりはかなり手練れ。録音のせいか金管のバランスがいまいちではあるがなかなか良い演奏だと思う。
ベートーヴェン 劇音楽「エグモント」~序曲 (Beethoven Egmont Overture)
指揮:ミヒャエル・ギーレン ウィーン・フォルクスオーパーO (Cond.:. M.Gielen, Vienna Volksoper O)
推薦度:★★★★☆☆☆ ギーレンらしいスマートな印象
秘蔵度:★★★★☆☆☆ この頃のギーレンは比較的録音がある
テンポは意外とゆっくり。そしてフォルクスオーパーの柔らかい響きを少し細くスマートにした感じの演奏は意外と安心して聴ける。スケール感や音の充実感という点では数多ある名演に比べると多少落ちるがギーレンの鋭さとフォルクスオーパーの暖かい響きのブレンドが絶妙。