ホロヴィッツ トスカニーニ チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 1941vs1943

日本RCA。1970年代の盤

推薦度:★★★★★★☆ 言わずと知れた名演奏
秘蔵度:★★☆☆☆☆☆ 1941年、43年と両方聴けるのはありがたいが音はちょっと鮮度に欠ける

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 (Tchaikovsky Piano Concerto No.1)

推薦度:★★★★★★☆ 言わずと知れた名演奏
秘蔵度:★★☆☆☆☆☆ 1941年、43年と両方聴けるのはありがたいが音はちょっと鮮度に欠ける。

P:ウラディミール・ホロヴィッツ、指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ、NBC SO (P: V.Horowitz, Cond.: A.Toscanini, NBC SO)

気になるホロヴィッツとトスカニーニのチャイコフスキーの録音。1941年と1943年、果たしてどちらを選ぶべきか。トスカニーニの演奏としてはベートーヴェンの英雄における1949年と1953年の選択と合わせて悩ましい問題。

チャイコフスキーの結論は、全体的な録音は残響ともども1941年が有利。そして全体的な音響のバランスも1941年に軍配があがる。一方音はデッドだが、ホロヴィッツのピアノの生々しさ、そして全体的な感情の起伏は1943年が有利。ともに圧倒させられるテンポ感とスケール感は巷にある他の演奏を凌駕する。

41年はピアノが入るまでのテンポは、ほんの少しだけ緩むかどうかと言ったところだが、43年のほうは、ピアノが入る寸前に明らかなリタルダントがあるのが特徴。

ホロヴィッツもしくはトスカニーニの熱烈なファンは両方持つべき。歴史的演奏を背もたれに寄りかかりゆったり聞きたい人は1941年、前のめりに聞きたい人は1943年ということにしておこう。そういう意味ではマニアックなこのレコードはうってつけか。

ホールは同じカーネギーホール。

1941年録音

1943年録音