ギレリス セル ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集その他 (4/5)

米Angel。1970年代のプレスだろうか。日本盤では盤質のせいもあったのか音が詰まり気味だったがこの米盤は結構広がりがあって演奏の真価がわかる

推薦度:★★★★★★☆ やはり名演奏だった
秘蔵度:★★☆☆☆☆☆ 盤としては珍しくない

ベートーヴェン 「トルコ行進曲」の主題による6つの変奏曲 (Beethoven 6 Variations in D on a Turkish March)

P:エミール・ギレリス (P: E.Gilels)

推薦度:★★★★☆☆☆ 硬派な演奏
秘蔵度:★★★★☆☆☆ ギレリスの鋼鉄のタッチがここでも聞ける

ちょっとこの曲ではもう少し遊びというか砕けた感があってもよいと思わせるくらい鋼鉄のギレリス。そういった意味では凄い曲に仕上げてしまっている。果たしてベートーヴェンの曲なのか。もはや現代作曲家の先進的なアプローチによる曲のような感じにも聞こえてしまうくらい厳格で鋭い演奏。

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 (Beethoven Piano Concerto No.4)

P:エミール・ギレリス、指揮:ジョージ・セル クリーヴランドO (P: E.Gilels, Cond.: G.Szell, Cleveland O)

推薦度:★★★★★★☆ じっくり取り組む名演
秘蔵度:★★★★★★☆ カサドシュ、セルの相性の良さをうかがわせる

意外とテンポはゆっくりしているが一音一音に集中してかなり構成がしっかりしているので、鈍重な印象は全くない。楽譜の各音が透き通り聞こえてきてバランスよく鳴っている曲を完璧に再現しているようでもある。もう少し余裕や叙情性があってもよい曲だが一つのアプローチとしての完成形であることには間違いない。

第1楽章
第2楽章~第3楽章
第3楽章