ギレリスのベートーヴェン演奏の集大成のよな非常に完成度が高い演奏。有無を言わせない説得力の強さがある。
ドイツグラムフォンのデジタル録音LP。LP末期で盤としては貴重。ギレリスのベートーヴェン演奏の集大成のよな非常に完成度が高い演奏。有無を言わせない説得力の強さがある。
推薦度:★★★★★★★ 一つの完成形だろう。音もよい
秘蔵度:★★★★★★☆ 盤は貴重だが音源は手に入りやすい。
ベートーヴェン ピアノソナタ第14番「月光」 (Beethoven Piano Sonata No.14)
P:エミール・ギレリス (P: E.Gilels)
推薦度:★★★★★★★ 一つの完成形だろう。音もよい
秘蔵度:★★★★★★☆ 音源は手に入りやすい。
質実剛健で音楽でとてもレベルの高い演奏。圧倒させられるし、説得力もかなり強く感じる。テンポの伸び縮み、音の強弱の幅がともに広いものの違和感を全く感じさせることなく弾いてのける。ただここまで完璧でありながら、月光のイメージと少し合わない。むしろ完璧であるがゆえに飛び越えてしまったような感じでもある。
ベートーヴェン ピアノソナタ第13番 (Beethoven Piano Sonata No.13)
P:エミール・ギレリス (P: E.Gilels)
推薦度:★★★★★★★ 一つの完成形だろう。音もよい
秘蔵度:★★★★★★☆ 音源は手に入りやすい。
この曲の望みうる完璧な出来。ここでも強弱、リズムの伸縮の幅が凄いにもかかわらず一気に聞かせる力を持っている。圧倒的すぎるくらい迫力があり素晴らしい演奏である。
ベートーヴェン ピアノソナタ第8番「悲愴」 (Beethoven Piano Sonata No.8)
P:エミール・ギレリス (P: E.Gilels)
推薦度:★★★★★★★ 一つの完成形だろう。音もよい
秘蔵度:★★★★★★☆ 音源は手に入りやすい。
悲愴も他の曲と同様まず完成度の高さに圧倒させられる。密度の濃い音で音量も表現も自在にあやつり、他を寄せ付けないどころか、聞き手にも近づきがたくなってしまうようなそんな強さを感じる。一楽章の出だしのじっくり落としたテンポからアレグロに入ってからの鮮烈な音とリズム、悲愴という言葉はそういう意味ではイメージに合わない。悲劇性をことさら強調しているわけではなく方向性としては交響曲を一人で弾いているというような感じ。二楽章も緩急をうまく使い自然と流れるも崇高な感じは崩さない。俗っぽくならない。三楽章も軽やかながら音一つ一つに強さを感じる。ピアノが力強いハープのように響く。凄いとしか言えない演奏があるものだと聴いていてつくづく思う演奏である。