フレッチャ ロンドンPO チャイコフスキー 管弦楽曲集(1812年他)

1812年の凄いサウンド。カラッとした音だが大迫力。その次にアンダンテカンタービレ。次のスラヴ行進曲に向けた口直しか。そしてスラヴ行進曲も元気いっぱいの演奏。アルバムとしても面白い。

推薦度:★★★★★★☆ ちょっとカラッとしているが迫力がある演奏
秘蔵度:★★★★★★★ 盤としても演奏としても貴重

チャイコフスキー 序曲「1812年」 (Tchaikovsky Overture 1812)

指揮:マッシモ・フレッチャ ロンドンPO (Cond.: M.Freccia, London PO)

推薦度:★★★★★★☆ ちょっとカラッとしているが迫力がある演奏
秘蔵度:★★★★★★★ ハチャメチャ度で秘蔵

やっていることはかなりやっぼたい。例えば、タカタッタ、タッタッタッターという金管のフレーズに対して、後半ボリュームを上げて後押ししてみたり。ただ不思議なことにロシアっぽくならずかなりカラッとした感じ。ロンドンフィルがこんなにカラッとした音を出すのも意外。そして大砲がものすごい。鐘も豪勢。普通入れない部分にもガンガン入れてきて、他の演奏にはない効果を出している。そこで大砲ならすのか~。後半の大砲と前半の大砲は鳴らし方を変えるのか~。最後はテンポは速くはないもののオケがいまいち怪しくなってしまうくらい、ノリ優先の演奏になっている。

前半
フィナーレ

チャイコフスキー アンダンテ・カンタービレ (Tchaikovsky Andante Cantabile)

指揮:マッシモ・フレッチャ ロンドンPO (Cond.: M.Freccia, London PO)

推薦度:★★★☆☆☆☆ かなりあっさり
秘蔵度:★★★★☆☆☆ 珍しい記録だが意外とそれ以上でもない

薄味の演奏。感傷に浸ることなくかなり現実味のある明るい響きが特徴。もう少しふくらみが欲しいか。ただ1812年を聞いた後の口直しには良いかも。

チャイコフスキー スラヴ行進曲 (Tchaikovsky Marche Slave)

指揮:マッシモ・フレッチャ ロンドンPO (Cond.: M.Freccia, London PO)

推薦度:★★★★★☆☆ 勢いがあり明るいスラヴ
秘蔵度:★★★★★★☆ 珍しいフレッチャの指揮

スラヴ行進曲でも音はかなり明るく乾いた感じ。イタリアのオケのような響きになっているのが興味深い。後半のティンパニの勢いのある打ち込みなど、とにかく元気のある演奏で爽快。細かいことにはわき目も降らず、前進あるのみ、深く考えることなくとにかく楽しんで行こうという感じで爽快。

前半
フィナーレ