フルネ イル・ド・フランスO ベルリオーズ 幻想交響曲

1970年後半から1980年前半のプレスと思われる。

推薦度:★★★★★☆☆ ちょっと大人しいがエレガンスな幻想
秘蔵度:★★★★★★☆ 誕生日が一緒のフルネ。貴重なCD出の復刻はなさそうなので貴重な記録

ベルリオーズ 幻想交響曲 (Berlioz Symphonie Fantastique)

指揮:ジャン・フルネ イル・ド・フランスO (Cond.: J.Fournet, L’ILE-DE-France O)

推薦度:★★★★★☆☆ ちょっと大人しいがエレガンスな幻想
秘蔵度:★★★★★★☆ 誕生日が一緒のフルネ。貴重なCD出の復刻はなさそうなので貴重な記録

フルネは都響、群馬響と録音しているがこれはそれに先立ち、フランスの若いオケを振った録音。フルネはステレオ期になってからは意外とフランスのオケとの共演の記録が少ないので貴重。その演奏は、まさにフランスのエスプリ。柔らかく暖かく包み込むような音。優雅なリズム感。この曲が持つ狂気的なものはほとんど感じられないが、すべてを中心に寄せるような表現でまろやかにまとめている。弦楽器、管楽器ともに音に角がなく、フレーズの納め方も丁寧で、ほわっとした音響は心地よい。終楽章はこれほど熱気を帯びない演奏も珍しいくらい穏やか。ただしいきなりフィナーレのコーダではギアチェンジして高速で終わる。オケの設立が1974年とのことでまだ若い団体だがフルネの意思が隅々までいきわたった隠れた名演奏である。

第1楽章その1
第1楽章その2
第4楽章
第5楽章その1
第5楽章その2