エールリンク ストックホルム放送SO シベリウス 4つの伝説曲

米Capitol。1950年代中頃のプレス。スパイラル。録音曲を増やしました

推薦度:★★★★★☆☆ ザ・シベリウス。ただ録音的にちょっと地味かも
秘蔵度:★★★★★★★ エールリンクの交響曲全集と並ぶ名演奏

シベリウス 四つの伝説曲 (Sibelius The Legends of Lemminkainen)

指揮:シクステン・エールリンク ストックホルム放送SO (Cond.: S.Ehrling, Stockholm Radio SO)

推薦度:★★★★★☆☆ ザ・シベリウス。ただ録音的にちょっと地味かも
秘蔵度:★★★★★★★ エールリンクの交響曲全集と並ぶ名演奏

レミンカイネンの帰郷はかの有名なヴィックスとのヴァイオリン協奏曲とカップリングされており比較的聞かれているかもしれないが、この盤は4つの伝説曲全曲。北欧系指揮者のこの時期の録音としては、ハンニカイネンとモスクワ放送とのレコードと双璧をなす。エールリンクは初の交響曲全集も作っており、シベリウスの第一人者と言ってよいだろう。ただ、交響曲全集やこの演奏を残した時期は30代。古い指揮者と思いきや結構後年にも活躍している指揮者である。

ちなみにオケはストックホルム放送交響楽団とあるが、実態はストックホルムPOとのこと。

しんみりした音色でさすがシベリウスの音色という感じ。白鳥でのイングリッシュホルンのうまさは格別。その音色、テンポ感、そして歌い方など誰にも真似できるものではない。このオケの音は、国は違えどスカンジナビア半島の北欧オケということで、他国のオケでは出しえない寒々とした中に温かみがある淡色の音色が特徴となっている。全体的にも静かなる青白い炎を感じる演奏で、縦の響きの構成ではなく横の流れを重視して、思う方向がみな同じという統一感のある演奏は聞きごたえする。

レミンカイネンと島の乙女たち
トゥウネラの白鳥
トゥウネラのレミンカイネン
レミンカイネンの帰郷