オランダ盤で、デッカ最初期のデジタル録音。1970年後半から1980年前半。薄めの盤
推薦度:★★★★☆☆☆ ウィーンフィルの音色は堪能できる
秘蔵度:★★★☆☆☆☆ どこか熱気が無いような、冷静な美しさ。
メンデルスゾーン 交響曲第4番「イタリア」 (Mendelssohn Symphony No.4)
指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ ウィーンPO (Cond.: C.v.Dohnanyi, Vienna PO)
推薦度:★★★★☆☆☆ ウィーンフィルの美しさは伝わる
秘蔵度:★★★☆☆☆☆ どうも演奏に熱がこもっていない感じがしてならない
ハイレベルな演奏であるが、きわめて常識的なもの。テンポと言いバランスと言い、このコンビならと想像が最初についてしまう。なぜだかワクワク感がないというか感動とまでいかない。管楽器にそれが顕著。うまいにはとてもうまいが、どことなく冷めているというか。弦楽器も音価を短く区切りすぎな点も少し気になる。この曲を知るにはもってこいの名演奏だとは思うが、好みかどうかは微妙。
メンデルスゾーン 序曲「フィンガルの洞窟」 (Mendelssohn Overture The Hebrides)
指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ ウィーンPO (Cond.: C.v.Dohnanyi, Vienna PO)
推薦度:★★★★☆☆☆ 低弦がなかなか物言う。しかしながら嫌な音がないのはさすが。
秘蔵度:★★★★☆☆☆ 盛り上がるも熱気が意外とない。
意外とゴツゴツした感じ。特に低弦がゴリゴリ来る。それでもさすがウィーンフィル。嫌な音が出ない。そうした音があっても全体的にはまとまりが良く丁寧。ただ少し厚みがない印象もある。そのためなんとなくわくわくさせるような表現がないというか常識的な範囲を超えない表現にとどまっているか。
メンデルスゾーン 序曲「静かなる海と楽しき航海」 (Mendelssohn Overture Calm Sea and Prosperous Voyage)
指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ ウィーンPO (Cond.: C.v.Dohnanyi, Vienna PO)
推薦度:★★★★☆☆☆ 管楽器を中心にさすがにうまい
秘蔵度:★★★★☆☆☆ もう一つ深さが欲しい。
ウィーンフィルの響きを生かした演奏だが、フレーズを短く区切りすぎのような、もう少し深い息で包み込むような演奏を望みたい。このアルバムの中で一番熱い演奏にはなっている。細部にこだわり細かく考えすぎたのかもしれない。