ダノン チェコPO ストラヴィンスキー バレエ音楽「オルフェウス」、組曲「プルチネルラ」

チェコSupraphon.1970年代のプレス。

現セルビア出身の指揮者ダノン。有名な録音は有名な歌手をそろえたウィーン国立歌劇場とのシュトラウスのこうもりだろう。そのほかにベオグラード国立歌劇場とのエフゲニ―オネーギンやイーゴリ公もあるが、プラハ音楽院で学ぶなどチェコにゆかりもあるダノンはチェコフィルとの演奏もいくつか残している。この演奏を聞くと中々相性が良く、もしかしたら曲によっては同時期のノイマンよりオケが活き活きしているのではなかろうかと思えるほど。そのダノンとチェコフィルのすっきりしたストラヴィンスキーも名演奏。

推薦度:★★★★★☆☆ 鋭さや精密さより丁寧に仕上げている
秘蔵度:★★★★★☆☆ ダノンの貴重な名演奏。

ストラヴィンスキー バレエ音楽「オルフェウス」 (Stravinsky Orfeus)

指揮:オスカー・ダノン チェコPO (Cond.: O.Danon, Czech PO)

推薦度:★★★★★☆☆ 鋭さや精密さより丁寧に仕上げている
秘蔵度:★★★★★☆☆ ダノンの貴重な名演奏。

この曲もプルチネルラと同様ストラヴィンスキーの数ある曲の中でも聞きやすいものになってる。ダノンとチェコフィルは、余計な味付けはあまりせずに、見通しの良いすっきりした演奏に仕上げている。テンポもダイナミクスも大人の演奏という感じ。ここでも木管がなかなか良い音を出している。

ストラヴィンスキー 組曲「プルチネルラ」 (Stravinsky Pulcinella)

指揮:オスカー・ダノン チェコPO (Cond.: O.Danon, Czech PO)

推薦度:★★★★★☆☆ 鋭さや精密さより丁寧に仕上げている
秘蔵度:★★★★★☆☆ ダノンの貴重な名演奏。

レスピーギを思わせるようなストラヴィンスキーらしからぬチャーミングな曲。その曲を素朴にまとめたダノンとチェコフィルの演奏は、その穏やかな音をうまく生かした知られざる名演奏だと思う。特に木管が慎ましくてきれい.。他のパートも素朴ながら楽しみながら演奏していて、外面的な効果を狙わなくても十分惹きつけられるものがある。まあ、うまいオケだったら誰の指揮であってもある程度名演奏として聞こえてくる曲ではあるが。