バーンズ ロサンジェルスCO R.シュトラウス クラリネットとファゴットのための二重協奏曲他

米Capitol。1950年代のプレスだろう。スパイラル

ハロルド・バーンズの指揮によるR.シュトラウスとオネゲルの協奏曲集。バーンズは全く日本では知られていない指揮者だろうと思う。いくつかVOXでの録音があるくらいだと思うが、Capitolにグリーグなど録音しており名演奏を繰り広げている。この人マーラーの音楽普及にも尽力したそうである。ここでは自身が創立したロサンジェルス室内管弦楽団との演奏で、指揮者の一体感が感じられ、幾分硬めだが盛り上げ方がうまく明晰な伴奏になっている。

推薦度:★★★★★☆☆ なかなか良い演奏である。
秘蔵度:★★★★★★☆ 数少ないバーンズの演奏は個人的には貴重

R.シュトラウス クラリネットとファゴットのための二重協奏曲 (R.Strauss Duet Concertino)

指揮:ハロルド・バーンズ ロサンジェルスCO Cl:ジェラルド・カイラー、Fg:ドン・クリストリーブ (Cond.: H.Byrns, Los Angels CO, Cl: G.Caylor, Fg: D.Chirstleib)

推薦度:★★★★★☆☆ なかなか良い演奏である。
秘蔵度:★★★★★★☆ 数少ないバーンズの演奏は個人的には貴重

カイラーとクリストリーブという聞かない名前のソリストたちがまずうまい。カイラーはハリウッドボール管弦楽団に所属していたとあるし、両名とも21世紀フォックスのスタジオで活躍したらしい。カイラーはロサンジェルス大学で教鞭をクリストリーブはバスーンの研究などでも有名らしいので、現地では有名であったのだろうと思う。ロマンティックな演奏だがスマートさがあって音楽に溺れすぎない。ここでもバーンズの伴奏が素晴らしい。

オネゲル コンチェルト・ダ・カメラ (Honegger Concerto Da Camera)

指揮:ハロルド・バーンズ ロサンジェルスCO、Fl:アーサー・グレッグホーン、Enh:ウィリアム・コシンスキ (Cond.: H.Byrns, Los Angels CO, Fl: A.Gleghorn, Enh: W.Kosinski)

推薦度:★★★★★☆☆ なかなか良い演奏である。
秘蔵度:★★★★★★☆ 数少ないバーンズの演奏は個人的には貴重

ここでもグレッグホーン、コシンスキと初めて聞く奏者だがなかなか達者である。グレッグホーンはイギリス人とのことで、フィルハーモニアやナショナル交響楽団を経てアメリカに渡ったようである。コシンスキはライナー治世時のピッツバーグの奏者。バーンズの穏やかな音色の伴奏をバックに伸びやかに吹いていて聞く側も心地よい。三楽章のヴァイオリンソロもとてもうまい。