ベルゲル 読売日本SO シベリウス フィンランディア他

珍しいベルゲルと読響の共演。個人的には非常に珍しい記録だと思うが、メインが録音技術の紹介ということで見向きもされないレコードとなってしまっていると思う。ただ、演奏は真面目過ぎる。ベルゲルのコアのファンでなければなかなか注目もされないと思う。その指揮者ベルゲルは謎の名指揮者として同郷のチェリビダッケと比較して紹介されている。

推薦度:★☆☆☆☆☆☆ 珍しいが演奏は生真面目すぎか
秘蔵度:★★★☆☆☆☆ ベルゲルの貴重な読響との記録ではある

シベリウス 交響詩「フィンランディア」 (Sibelius Finlandia)

指揮:エーリヒ・ベルゲル 読売日本SO (Cond.: E.Bergel, Yomiuri Nippon SO)

推薦度:★☆☆☆☆☆☆ 珍しいが演奏は普通 
秘蔵度:★★★☆☆☆☆ ベルゲルと読響とシベリウスという珍しい組み合わせ

堂々とした出だしだが、いかにも真面目な演奏。リズムの処理も重くテンポもじっくり。はじけたものは全堂々とした出だしだが、いかにも真面目な演奏。リズムの処理も重くテンポもじっくり。はじけたものは全くなく華やかさが感じられない。音響を試すレコードだからか丁寧すぎるくらい丁寧。背広を着た中堅社員のような礼儀正しさがある。ただオケのレベルは意外と高く、ここはベルゲルのオケをしっかりまとめ上げる手腕がうかがえる。N響にも共演していたかと思うが、日本ではいま一歩人気が出なかったのは、地味すぎたからだろうか。

ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲 (Debussy L’apres-midi d’un faune)

指揮:エーリヒ・ベルゲル 読売日本SO (Cond.: E.Bergel, Yomiuri Nippon SO)

推薦度:★☆☆☆☆☆☆ 珍しいが演奏は普通 
秘蔵度:★★☆☆☆☆☆ ベルゲルのドビュッシーは珍しいのでは

メインのフルートをはじめ全体的な響きが地味。真面目なところは良いがもう少し深みというか、バランスの妙だったりするものが欲しくなる。とはいっても当時の読響としてはかなり良い出来だと思うし、ベルゲルのドビュッシーということで貴重。

ヘンデル ハープ協奏曲~第3楽章 (Handel Harp Concerto)

指揮:エーリヒ・ベルゲル 読売日本SO (Cond.: E.Bergel, Yomiuri Nippon SO)

推薦度:★☆☆☆☆☆☆ 珍しいが演奏は普通 
秘蔵度:★★☆☆☆☆☆ ベルゲルの珍しい記録ではある

ハープのソロがおとなしすぎて真面目過ぎ。うまいにはうまいと思うが。伴奏も少々硬い。行きいいとした感じが足りない気がする。